範囲が広く、領域ごとに取りこぼしが許されないのが消化器外科専門医試験の特徴です。準拠テキストと最新の取扱い規約・治療ガイドラインを踏まえ、どこにどれだけ時間を割くかを整理しました。無料で解けるサンプル問題も掲載しています。
この試験でいちばん事故が起きやすいのが、古い版の知識で答えてしまうことです。取扱い規約と治療ガイドラインは数年おきに改訂され、分類・適応・推奨度が変わります。当サービスは公式テキスト『消化器外科専門医の心得 2023年度版』(上下巻)を土台に、次の最新版に準拠して作問しています。
| 取扱い規約 | 治療ガイドライン |
|---|---|
| 食道癌 第12版 胃癌 第15版 大腸癌 第9版 原発性肝癌 第7版 胆道癌 第7版 膵癌 第7版増補 |
食道癌 2022 胃癌 第7版(2025) 大腸癌 2024 肝細胞癌 2025 胆道癌 改訂第4版(2025) 膵癌 2025 GIST 2022/鼠径部ヘルニア 2024(JHS) |
学習の際は、「自分が研修で覚えた版」と「現行版」が食い違っていないかを、分類と適応の境目(たとえばリンパ節郭清の範囲、切除の適応となる進行度)について確認しておくと安全です。
消化器外科は臓器ごとに知識が独立しており、得意な臓器だけで点を稼ぐ設計になっていません。当サービスでは100問を次の配分で作成しています。ご自身の学習配分を考えるときの目安としてお使いください。
| 領域 | 当サービスの問題数 | 内容の例 |
|---|---|---|
| 総論 | 15問 | 周術期管理・栄養・感染対策・縫合と吻合・腹腔鏡の基本 |
| 上部消化管 | 24問 ※無料 | 食道癌・胃癌・GIST・機能性疾患 |
| 下部消化管 | 25問 | 大腸癌・炎症性腸疾患・肛門疾患 |
| 肝胆膵脾 | 25問 | 肝細胞癌・胆道癌・膵癌・脾疾患 |
| 救急・ヘルニア | 11問 | 急性腹症・外傷・鼠径部ヘルニア |
この配分は公式の配点表ではなく、テキストの分量と臨床的な重要度から当方が設計したものです。ポイントは、下部消化管と肝胆膵脾がそれぞれ上部消化管と同等以上の分量を持つことです。「上部は得意だから」で走ると、肝胆膵の細かい分類や胆道の解剖で崩れます。総論と救急・ヘルニアも、点数の取りやすい割に対策が後回しにされがちな領域です。
検索で「消化器外科専門医 過去問」を調べている方が多いのですが、正直にお伝えすると、当サービスは過去問集ではありません。公式テキストと最新の規約・ガイドラインを読み込んで作成した完全オリジナルの予想問題で、過去問や教科書本文の転載は行っていません。
過去問の代わりに効くのは、出典を確認しながら誤答の理由を言語化する演習です。当サービスの解説はすべて、正答の理由・誤答のポイント・周辺知識・参照ガイドラインの4段構成になっており、根拠となるテキストのページ番号を文字で明記しています。「なんとなくこれが正しい気がする」を「この規約のこの記載だから正しい」に変えるのが目的です。
実際に収録している問題を1問掲載します。上部消化管分野(24問)は登録不要・無料で全問お試しいただけます。
正解:b
正答の理由:定型手術は胃2/3以上切除+D2郭清です。cT2以深、およびcN陽性のcT1にはD2郭清を行います。
誤答のポイント:a:定型は2/3以上切除+D2。c:この条件ではD1。d:No.16郭清は拡大郭清であり定型手術には含まれません。e:cN陽性であればD2。
周辺知識:縮小手術(D1/D1+)と拡大手術の区別を、進行度と併せて整理しておくこと。
出典表記の例:心得 上 第4章 胃・十二指腸/胃癌・治療法選択、印刷p338〜340/胃癌治療ガイドライン第7版(2025)・胃癌取扱い規約第15版
残り2か月以上あるなら、下部消化管・肝胆膵脾という分量の多い領域から着手し、規約の分類(進行度・郭清範囲)を表で整理しながら演習します。残り1か月なら、全領域を一巡して弱い臓器を特定し、その臓器の治療ガイドラインの改訂点に絞って詰めます。残り1週間なら、新しい教材を増やさず、間違えた問題と総論・救急だけを回してください。
呼吸器外科専門医試験についても、同じ方式で120問を用意しています。学会公表の出題形式(マークシート120問予定・原則2枝選択)や合格率の推移を整理した呼吸器外科専門医試験の対策ガイドもあわせてご覧ください。