検索して来られた方がいちばん知りたいのは「過去問は入手できるのか」だと思います。結論から正直に書きます。そのうえで、過去問の代わりに何をすれば点が伸びるのかを整理しました。無料で解けるサンプル問題も掲載しています。
日本呼吸器外科学会が公開している認定試験の案内には、出題形式・出題範囲・合格率は記載されていますが、過去問そのものの配布や公開についての記載はありません。市販の過去問題集も、この試験については確認できません。
一方で、インターネット上には受験者が記憶をもとに作成した「復元版」が個人によって販売されていることがあります。入手を検討する場合は、次の点を理解したうえで判断してください。
| 観点 | 復元版で気をつけること |
|---|---|
| 正確性 | 記憶に基づく再現のため、問題文・選択肢・正答が実際と異なる可能性があります。誤った内容を覚え込むリスクがあります。 |
| 最新性 | TNM分類やガイドラインは改訂されます。過年度の内容のままだと、現行版では誤りになる論点が混ざります。 |
| 網羅性 | 復元できる問題数は限られ、出題範囲14項目を偏りなくカバーするのは困難です。 |
過去問そのものは無くても、学会は対策に直結する情報を公開しています。ここは押さえておく価値があります。
| 項目 | 学会公表の内容 |
|---|---|
| 形式 | マークシート方式、Multiple choice 120問予定 |
| 解答形式 | 原則として2枝選択(X2タイプ)、一部例外あり |
| 準拠テキスト | 『呼吸器外科テキスト ~外科専門医・呼吸器外科専門医をめざす人のために~ 改訂第3版』 |
| 分類・GL | TNM分類は肺癌取扱い規約 第9版、ガイドラインは2025年度版に準拠 |
| 用語 | 上記テキストおよび『呼吸器外科用語集』に準拠 |
| 出題範囲 | 14項目(歴史・保険診療から緩和ケアまで) |
| 合格率 | 2023年度 87.10% / 2024年度 81.98% / 2025年度 85.09% |
出典:日本呼吸器外科学会「2026年度呼吸器外科専門医認定試験実務部会からのお知らせ」(chest.umin.jp)。最新情報は必ず学会公式でご確認ください。
過去問演習の本当の価値は「同じ問題が出ること」ではなく、出題形式に慣れることと、自分の穴が分かることです。これは過去問でなくても代替できます。
この試験は原則2枝選択です。5つの選択肢それぞれについて独立して正誤を判断する力が問われます。「なんとなく正しそうな2つ」を選ぶ癖のままだと、知識があっても落とします。テキストを読むだけの学習では、この判断力は鍛えられません。
正解を覚えるのではなく、誤りの選択肢がなぜ誤りなのかを説明できる状態を目指します。ここまで来ると、選択肢の組み合わせが変わっても対応できます。
TNM第9版のように、適用年や細分化の内容が問われうる論点があります。古い版の知識で答えると失点する領域なので、準拠する版を明示した教材で確認するのが安全です。
当サービスの問題を1問掲載します。改訂点の細部まで問う作りが伝わると思います。肺腫瘍分野(18問)は登録不要・無料で全問お試しいただけます。
正解:a、b
正答の理由:第9版ではNが単一/複数ステーションでN2a/N2bに、M1cがM1c1/M1c2に細分化されました(いずれも予後差に基づく変更です)。
誤答のポイント:c:T因子は変更なし(胸壁浸潤PL3の議論はありましたが改訂は見送られました)。d:国内適用は2025年1月1日から。e:細分化されたのはN2であってN3ではありません。
出典表記の例:教科書 第VI章-1「原発性肺癌」D. 肺癌のTNM病期分類(第9版)、印刷p243〜244/『肺癌取扱い規約 第9版(TNM第9版)』
「dの適用年を2024年と覚えていた」という方は、まさにこれが古い版・不正確な情報で覚えてしまう典型例です。当サービスの解説は正答の理由・誤答のポイント・周辺知識・参照ガイドラインの4段構成で、出典のページ番号を文字で明記しています。
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