外科サブスペ専門医試験 予想問題SURGEON EXAM SERIES 問題を解く消化器の対策ガイド

消化器外科専門医試験の過去問は
手に入るのか(例題集と復元版)

結論から書きます。この試験に「過去問題集」と呼べる市販書は、当方の確認範囲では見当たりませんでした。公式に最も近いのは学会の『例題集』です。ここでは、例題集をどう使うか、個人間で流通する復元版に何を注意すべきか、そして過去問がない試験でどう演習するかを整理します。無料で解けるサンプル問題も1問掲載しています。
領域別の学習配分・直前期の使い方は 対策ガイド にあります。

1. 公式に最も近いのは『例題集』

日本消化器外科学会は、公式テキスト『消化器外科専門医の心得』に準拠した『例題集』を出しています。過去問そのものではありませんが、設問の作り・選択肢の形・出典ページの示し方といった「体裁」を知るうえでは最も確かな資料です。まだ見ていない方は、まずこれに目を通す価値があります。入手方法や最新の取り扱いは学会の案内をご確認ください。

一方で、例題集は収録数が限られます。出題8領域を偏りなく一巡し、弱点を洗い出すには量が足りません。「体裁は例題集で掴み、演習量は別で確保する」という組み立てが現実的です。

例題集を使うときは、公式の正誤表と突き合わせる

例題集には学会テキスト制作委員会による訂正紙が同梱されています。実際に、食道裂孔ヘルニアの分類を扱った設問(p.23 問題07)は、すべての選択肢が正しい記載で「解無し」であったことが公式に訂正されています。公式教材でも訂正は起こりますので、例題集で覚えた内容が本番と食い違わないよう、手元の訂正紙を必ず確認してください。当方はこの訂正を踏まえ、同じテーマを正答が一つに定まる形で作問しています。

参考:日本消化器外科学会「消化器外科専門医の心得準拠『例題集』」(jsgs.or.jp)。試験日程・受験資格・出題範囲などは学会公式でご確認ください。

当サービスについて先にお伝えします。当方は過去問を販売していません。公式テキストと最新のガイドライン・取扱い規約に準拠して独自に作成した予想問題を提供しています。過去問をお探しの方に、過去問であるかのように見せて販売することはしません。

2. 受験者の「復元版」を買う前に

市販の過去問題集がない試験では、受験者の記憶にもとづく復元版が個人間で流通することがあります。使う前に、次の2点はご承知ください。

ひとつは正確性です。記憶から起こしたものなので、設問文の条件(進行度・術式・年齢など)や正答そのものが実際と異なっている可能性があります。条件が一つ違えば正答が変わる設問は珍しくありません。

もうひとつが、この試験では致命的になりうる版の古さです。消化器外科は臓器ごとに取扱い規約と治療ガイドラインがあり、数年おきに改訂されます。復元版は作られた年の知識で固定されているため、その後の改訂に追随しません。たとえば胃癌取扱い規約は2026年3月に第16版へ、大腸癌治療ガイドラインは2026年7月に2026年版(第9版)へ改訂されています。数年前の復元版で覚えた分類や適応が、現行版では変わっている可能性があります。

「過去問を探す」より「いま何が最新かを揃える」ほうが、この試験では得点に直結します。当方が準拠している規約・ガイドラインの版は、対策ガイドに一覧で載せています。

3. 過去問がない試験で、点を伸ばす演習のしかた

過去問の代わりになるのは、正答を覚える演習ではなく、誤答の理由を言語化する演習です。選択肢の組み合わせが変わっても対応できる状態を目指します。

具体的には、1問ごとに「なぜこれが正しいのか」「他の4つはどこが誤りなのか」を、規約やガイドラインのどの記載に基づくのかまで戻って確認します。「なんとなくこれが正しい気がする」を「この規約のこの記載だから正しい」に変える作業です。当方の解説は、正答の理由と各誤答のポイントを示し、必要に応じて周辺知識と参照資料を併記する形にしてあります。書籍資料は根拠となる該当ページを文字で明記しています(著作物のPDFは配布していません)。

どの領域にどれだけ時間を割くかという学習配分については、対策ガイドに領域別の内訳と直前期の使い方をまとめています。

4. 実際の収録問題(無料で解けます)

「版が古いと落とす」とはどういうことか、実際の収録問題で示します。上部消化管分野(25問)は登録不要・無料で全問お試しいただけます。

問:切除可能な胸部食道癌(扁平上皮癌・cStage II/III)に対する標準的治療について、正しいのはどれか。1つ選べ。
  1. 胸部食道癌では反回神経周囲リンパ節は郭清対象とならない
  2. 標準治療の一つは、術前DCF療法(ドセタキセル+シスプラチン+5-FU)に続く食道切除である
  3. 食道切除は通常、左開胸アプローチで行う
  4. 術前放射線単独療法が標準治療として推奨される
  5. cStageにかかわらず内視鏡的切除が第一選択である

正解:b

正答の理由:切除可能なcStage II/IIIの胸部食道扁平上皮癌では、JCOG1109試験の結果を受けて、術前DCF療法に続く食道切除が標準治療の一つとされます。

誤答のポイント:a:反回神経周囲(頸胸境界部)はリンパ節転移の好発部位で、重要な郭清対象です。c:胸部食道切除では右胸腔アプローチが基本で(胸腔鏡・ロボット支援手術を含む)、左開胸は通常ではありません。d:放射線単独は標準治療ではありません。e:内視鏡的切除はリンパ節転移リスクが低く内視鏡的根治が期待できる表在病変が対象で、cStage II/IIIの第一選択ではありません。

周辺知識:高齢者や併存症で3剤併用のリスクが高い場合はCF療法も選択肢となり、borderline resectable例では術前化学放射線療法も考慮されます。cStage Iの標準は手術または根治的化学放射線療法です。

出典表記の例:心得 上 第3章 食道/食道癌(郭清・集学的治療)、p195〜197、p250前後/食道癌取扱い規約第12版・食道癌診療ガイドライン2022年版

この問題が「版」の話です。術前補助療法をCF療法と覚えていた方は、選択肢bを選べません。JCOG1109の結果が反映される前の知識で止まっていると落とす、という形の設問は、この試験では十分に起こり得ます。復元版や古い教材だけで固めた対策が危ういのは、こういう場面です。

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5. よくある質問

消化器外科専門医試験の過去問は手に入りますか?
市販の過去問題集はありません。公式に最も近いのは、学会が出している『消化器外科専門医の心得』準拠の『例題集』です。ただし収録数は限られるため、演習量は別途確保する必要があります。
このサイトで過去問は手に入りますか?
手に入りません。当方が提供しているのは過去問ではなく、公式テキストと現行の規約・ガイドラインを読んで一から作った予想問題です。実際の試験問題や教科書本文を写したものは一切含んでいません。過去問をお探しの方に、過去問であるかのように見せて販売することはしません。
受験者が作った復元版を買ってもよいですか?
購入の可否は個人の判断ですが、記憶にもとづく復元版は設問の条件や正答が実際と異なる可能性があり、作られた年以降のガイドライン改訂に追随していないこともあります。使う場合は、分類や適応を必ず現行版で確認してください。
無料で試せますか?
はい。上部消化管分野の25問を、登録不要・無料でお試しいただけます。

6. 関連ページ

領域別の学習配分や直前期の使い方は消化器外科専門医試験の対策ガイドにまとめています。呼吸器外科を受験される方は呼吸器外科の過去問についてもご覧ください。

ご注意:本ページは学習教材の提供者による情報整理です。試験日程・受験資格・出題範囲・合格基準などの制度に関する情報は、必ず日本消化器外科学会の公式案内をご確認ください。本ページの内容は臨床判断の根拠として用いないでください。当サービスは学会・出版社・試験実施団体とは無関係であり、合格を保証するものではありません。
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